「伊勢崎のジャンヌダルク」への怒り:追々記

"前回のエントリ"、なんであんな変なタイトルになったのだろう……不可思議でたまらない。もっとわかりやすいのもあっただろうに。たとえば

  • 【性犯罪をダシに】ジャンヌ議員がいる伊勢崎市には絶対に住みたくない【被害者叩き】

とか

  • 「伊勢崎のジャンヌダルク」への怒り:追々記 ジャンヌには最初から「子どもの性被害の問題に取り組む」気なんて無かった

とかさ。(あんまり変わりませんか)なんて考えてました。もうしばらく、伊藤氏のブログの本文は見たくないな……おなかいっぱい。もし反論がきてたら教えてください。
というわけで、今回も

に関する、私的に大変素晴らしいと思う記事が2つ(たぶんもっとあるはず、教えてください)あったのでご紹介します。


まずは立ち位置と立ち居振る舞い : Non-Fictionから。uchya_xさんの服部半蔵」は面白すぎる。正直ずるいと思う。私にも伝授して(以下略) 視点が鋭い。

仮に伊藤氏の主張がすべて正しく、「ジェンダー教育」なり「過激な性教育」のせいで、この少女が性犯罪の被害にあったのだと仮定してみよう。だとしたら、この少女は彼女の言う「ジェンダー教育」の被害者でもあるはずだろう。その被害者に対して「幼稚」とか「破廉恥」なんて言葉をかけられるということは、実は教育を受ける子供のことなんか何一つ考えていないのではないか、と思われても仕方あるまい。「子供を性犯罪から守る」っていう目的で「ジェンダー教育」に反対しているのならば、その教育の被害者に対してこんな言葉は出ないはずだ。

私は「ジェンダー教育*1」に関して、今までの記事で触れてこなかったのですが。uchya_xさんは、伊藤氏の「ジェンダー教育」批判の中にある、「子供のことなんか何一つ考えていない」という伊藤氏の本心を暴いています。


続けて認証がかかっています。先の記事でもご紹介したササクレYUKOさんの記事です。記事自体がすごく勉強になるもので、言及すべき点もたくさんあるのですが、今回は私がピクリときた一文にプチ言及。

少女を斬り捨てるのは一瞬、育てるのは一生。
・・私はそんな気がしているのだけれど、違うのかしら?

「斬り捨てる」というのは、「殺す」や「致死」という意味とは違いますよね。あくまで「斬っ」て「捨てる」だけ。言い換えれば、陸に打ち上げられた魚に対して、蹴りを入れるとか、切り刻んだりする感じ。魚はもともと呼吸ができなくて苦しかったのに、その上にいろんな攻撃されて死にそう。でも実際にはまだ死なないから、はねたり、のたうちまわるしかない。斬り捨てられた魚は「どうせなら殺してくれ」「なんで殺してくれなかったんだ」って思うけど、「斬り捨て」たヤツにとっては、魚なんかどうでもよくて、ただの暇つぶしとか気まぐれとかで魚に蹴りを入れただけ。魚だしどうでもいいじゃんそんなのー、みたいな。はねたり、のたうちまわってるのがキモいんだよクズ!みたいな。そもそも魚の癖に、陸に打ち上げられてんじゃねーよバーカ、みたいな。まぁ実際に自分が止めを刺すと後味が悪いって思ってるんだろうね。
ヒト相手にはできない攻撃がある。できない攻撃は、ヒト以外のモノへ。それが「被害者叩き」クオリティです。


続けて、ササクレYUKOさんの伊藤氏ブログでのコメントについて。

ぜひ、あなたのいう「正しい男女共同参画社会」を作るために、だれかの受け売りではなく、直にデートレイプ被害に遭った少女達と対話してみてください。
その上で、それが本当に「男女混合名簿」のせいなのか、再検討したうえで、ここに記事をアップしてくださいませんか?
生のコミュニケーションは、あなたのいう家族コミュニケーションの原点でもありますよね?
〔……〕
婦人相談所やシェルターに出向いて、実際にDVやレイプの相談を受けること、はたまた道端にいる十代の少女達に聞き込みをすることは、市議会議員にとって、そんなに難しいことではないと思いますので、何卒、お願い致します。
何卒よろしくお願いします。

すごく大人の意見だと思いました。私のように「批判するだけ」ではなく、きちんと記事中にある問題点の解消方法まで提示されている。大人の文章というものを、私は初めて読みました。

*1:ジェンダーフリー教育ではない?