ごめんなさい……また嘘つきました。

『性の署名』の内容についての検証が終了しました。
……ごめんなさい。牧波さんはまた嘘をついていました。
ほんとごめん。


マネー氏が『性の署名―問い直される男と女の意味』で発表した、ジェンダーとセックスの差異に関する発見は、

半陰陽や性転換希望者などの患者を相手にして、ジェンダーがセックスから独立していることをつきとめた*1

でした。
(性差の連続性は他の人によってすでに証明されていました)


牧波さんの解釈でまとめますと、

  • 「性転換希望者などの患者」が「生物学的には完全に正常である」のにも関わらず「人格的には自分が別の性に属していると確信して」いたこと
  • 半陰陽の患者」に関しても、ホルモンや遺伝子の状態などに関係なく「自分が女性または男性に属していると確信して」いたこと

から、マネー氏は「遺伝子やホルモンによって決定される生物学的性別」の他にも「心理的・社会的な性別」があるのではないかという仮説を立てました。


さらに「性転換希望者などの患者」や「半陰陽の患者」に対して「ホルモンや遺伝子の性別に併せて生きるよう」に説得・治療をしても効果がなかったことから、
マネー氏は「心理的・社会的な性別」というものが、かなり早い段階で決定するのではないかという仮説を立てました。


ここでマネー氏は、「ジェンダー」という文法的な「性」という言葉を使ったのですが。
この理由は「ジェンダーと言語は、習得されるもの」という仮説から来ています。


そしてマネー氏は、人間はある時期以降は言語の習得が難しくなることから、ジェンダーアイデンティティ・ロール)も18〜24ヶ月で形成されるのではないかという仮説を立てています。


明日に続く(ごめんなさい)
ちなみに、現代のジェンダー論などで扱われている「ジェンダー」概念に関しては、
keyword:ジェンダーが詳しいです。