Brucner05さんへのお返事のエントリーということにしてしまおう

「諸君!」鼎談のジェンフリ・バッシングは相変わらず嘘だらけ -ver.makinamikonburoh-」のコメント欄にて、Brucner05さんの批判に対するお返事を書いていたんですが、変なエントリーになってしまったorzコメント欄に書いたつもりだったのですが(汗)
Brucner05さんも空気を読んで下さったみたいなので、こちらで返事をしたいと思います(すみませんー)。なんのことか判らない方は、上記のリンクから議論(?)を追ってくだされー。

Brucner05:
>ちなみに、新井氏は「脳の性差」のp.187で何と書いていますか?

人間の性を決めるのはなにかという疑問はやはり、「それは脳である」、ということが答えとして正しいのではないかと思われる。

社会的文化的要因の重要性を認めつつも、新井氏は、本の最後で、脳の性差の方が決定的に重要だ、という結論に達したのです。

たしかにこの部分だけ見ると、新井氏は「脳の性差の方が決定的に重要だ(Brucner05氏)→生得的要因が基礎だ(八木氏)→男女の違いは、社会的・文化的な影響はわずかであって、養育の結果ではない(西尾氏)」という主張をしているように見えます。
しかし続きを見ていけば

新井(『脳の性差』p.188):
脳の性差が生ずる誘因として、本書では周生期における性ホルモンの働きを重視して述べてきた。しかし、ヒトの行動の性差、特に性的嗜好などに関して、ホルモンの働きのみで、その行動の異常が決まるというほど単純なものではないだろう。生物学的側面があることは事実であって、おそらく、それに加えて何かきっかけになる社会的なインプットが握っているかもしれない。この点に十分考慮する必要があるだろう。

「脳の性差が生ずる誘因として、〔……〕生物学的側面があることは事実であって、おそらく、それに加えて何かきっかけになる社会的なインプットが握っているかもしれない。この点に十分考慮する必要があるだろう」と新井氏は述べています。「側面」というのは「種々な性質・特質のうちの一つ。一面*1」という意味です。
つまり、「脳の性差」が重要であるという新井氏の主張は、「生得的要因が基礎」「社会的・文化的な影響はわずか」という主張を支持するものではないのです。
あなたがつくる会の八木氏や西尾氏を尊敬している事は、もう十分わかりました。ですから次こそは、新井氏が「生得的要因が基礎」で「社会的・文化的な影響はわずか」という主張をしている箇所を引用してきてください。
最初にコメントされた以下の部分などをきちんと引用してみてはいかがでしょう?

Brucner05:
ジェンダーアイデンティティーに関しては、脳の性差を決定的と見ているし、数学的能力の性差も先天的だとしていますね。