何も知らない馬鹿が中絶の是非について偉そうにくっちゃべっているのを見聞きすると、怒りが湧き上がってくる件について

冷静な思考で書いていません。テンション高い方は閲覧を控えてください。


去年の6月ごろにはてなで中絶の是非についての馬鹿騒ぎがおこりました。牧波さんもその馬鹿騒ぎに便乗した一人でしたけど(もちろんほんの一部ですが、きちんと丁寧に論じられていた方も見えました)。そしてあれから一年くらいがたって、ちょっと冷静に見直してみようかなとYahoo!検索したら見事に地雷にはまったわけです。
地雷先(アクセス増やさせたくないので非リンク)→中絶.sblo.jp/



とりあえず牧波さんの琴線に一番触れた部分を引用してみる。

 妊娠中絶をどうしてもしたいひとはこの世の中にけっこういるんです。ぼくも妊娠中絶に関して思うところがあったんで、いろいろと調べてみたんです。いろんな人がいてびっくりしました。例えば、よく聞く話ですが、一番多かったのは、レイプによる妊娠が圧倒的に多かったです。ぼくはあの犯罪だけは、男として絶対に許せません。殺人と同じくらいの罪だとぼくは思っています。この事件のときにできてしまった、子供に関しては進めるわけではぜったいにないんですが、ぼくの意見です。確かに生まれてくる子供にはなんの罪もないんですが、やはりその子やご両親のことを考えると、この場合は妊娠中絶は仕方がないのかなと思っています。せっかく生まれてきても、そのこがいる限り、その事件のことがみんな忘れられないからです。だれもしあわせになれないのではないかと思っています。


私は以前書いたゆがんだはしごさんへのご返事 - こんぶダイアリー 武藤三法流華睡葬で往きたい人のブログにて、「中絶によって、少しでも忘れさせてあげましょうよ。何故、それがいけない事なのですか?」という問いに対して

上記に記したとおり、私は中絶手術自体を否定しているわけではありません。ただし、これだけは言っておきます。

まるで中絶したら問題が解決するかのような、最悪の物言いだと思います。そんなことを考えられるのは、本人ではなく周囲の人間、つまり「支援者」と呼ばれる人々だけです。

中絶で少しでも忘れられるだなんて、よっぽどの妄言だと思います。先のエントリでも記しましたが、中絶によって(肉体的・心理的・社会的に)女性もダメージを受けます。(もちろんこれを論拠に中絶手術自体を否定しているわけではないことも、念のため付け加えておきます)

はっきりと申し上げておきますが、当事者が中絶することによって、レイプの事を「少しでも忘れられる」なんてことができるのは、周囲の人間だけです。

また、レイプ被害を受けた方の中にも「産む」ことを選択しようとされていた(る)方がいることも考慮すべきだと思います。出産するか・中絶するか、この選択において、当事者を「レイプ被害者」という分類で一からげにすることには反対です


と書いたのですけれど。半分キレ気味に。
なんかもう、今回の「ぼく」に対しても、同じようにムカムカしてきました。まぁ実際に書いてあることはおんなじようなもんですけど。
とりあえず復習。今回の「ぼく」はこんなことを書いているんですね。

確かに生まれてくる子供にはなんの罪もないんですが、やはりその子やご両親のことを考えると、この場合は妊娠中絶は仕方がないのかなと思っています。せっかく生まれてきても、そのこがいる限り、その事件のことがみんな忘れられないからです。だれもしあわせになれないのではないかと思っています。


あれですよね、今話題のエキサイト翻訳で訳すと、「他のみんなが事件を忘れて幸せになるために、子どもは殺されて、妊婦も傷つけられるべきだ」ってことですよねー。
あぁもう絞め○してやりたい。


で、ここからが本題。
今回怒りが湧き上がってきたことでようやく理解できたのが、妊娠の是非の問題って「胎児vs妊婦」じゃなくて「胎児&妊婦vsまわりの人間たち」だってこと。
今までは漠然としかわかってなかったんだなーと。ちょっと冷静になれたかも。