私がなんとしてでも売春を悪だと決め付けたかった理由
そういえば六花チヨさんのISの最新刊が出てるなーと思って本屋に行ったら、何時の間にか
- 作者: 手代木史織
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2007/06/15
- メディア: コミック
- クリック: 22回
- この商品を含むブログ (4件) を見る
催眠術だとか超スピードだとか、そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…
ちなみにISの最新刊は来月発売だったみたいっす。どう考えても頭がおかしいです(それは元々か)。本当にありがとうございました。
で、帰って読んでみました。
(あくまで牧波さん自身の)感想としては、ぜんっぜんっ感動しなかった。内容的には、あるきっかけでデリバリーへルスで仕事をすることになった女性が一度ひどい目にあって、そのあと家族や恋人やらに支えられて「普通」の生活に戻っていく、っていうストーリーが2本収録されていたんだけど。
牧波さんはぜんぜん感動しなかったし、むしろ「性産業でお金を稼ぐことの何が悪いんだよ」って思ったくらい。
(ちなみに巻き波さんがひねくれてるだけで、作品自体の質はすばらしいものだと思う。絵もきれいだし。普通の人は感動すると思うし)
でも冷静になって考えてみるとさ、別に漫画にも著者のコメントにも「売春は悪いことですやめましょう」なんて書いてないんだよ。
ただ売春をしていた女性が売春辞めてしあわせになっていくっつーストーリーが書かれてるだけ。そんだけ。
なのに、なんで牧波さんはこんなにも腹が立っているのかを考えてみた。
何ヶ月か前に売春婦の”何”が悪いのか――あのクソ野郎が侮辱してるのは職業だけじゃないし、その売春擁護論は何かがズレてるってエントリを書いて、Macskaさんやyukiさんや、はてブの中の人にいろいろツッコミをいただいたわけなんだけど。
牧波さんはあの文章でしっかりと「売春はイクナイ!」と書いた。
別にそう書かなきゃエントリがかけないこともなかったのに、わざわざ人を傷つけるようなことを、人が見る場所で書いたわけです。
3ヶ月以上たっているのにもかかわらず未だにあのエントリに関しても冷静になれてないけど、今回のことでなんで牧波さんが「売春は悪だ」って決め付けたのかちょっとだけわかった。
きっと牧波さん自身が、「売春は悪だ」って思ってないからだと思う。
うーんと。喩えて言えば、理性では「売春は悪だ」って認識しているけれど、本能ではそうだと認めていない感じかな?
ごめんぜんぜん説明になってないね。
たぶん、牧波さんの気持ちの中では「売春は悪じゃない」って非常に強く思っていて、その気持ちを押し殺したくて「売春は悪だ」って主張したかったんだと思う。
もう自分の気持ちにすら整理がついてないorz
どんだけテンパってんすか牧波さん。
まぁあれですよ。本心では売春が悪いことだって思っていないからこそ、売春から抜けて幸せになっていくストーリーが陳腐なものにしか見えないんだと思う。そういう意味では買ってよかったかも。
ちなみに同時収録されていたドラッグの話は良かった。ヤクにはまった幼馴染を愛の力で救うというすばらしいストーリーだった。友情モノや百合系がすきな人にオススメ。
まぁなんていうか。
人がある物語に感動するのは、その物語が自分とは遠い世界にあると信じきってるからだよなぁっつーことを実感したよ。